summerkarasawaの日記

中学受験にむけて、色々な記事を

説明文と物語文の区別ができていない その2

いや確かに、プロの作家が全力で書きつづった物語文は、舞台設定や記述も巧みでもっ
ともらしいので、小学生が一読した場合には、本当に○○町で、××小学校で実際に起
こった出来事だと勘違いするかもしれませんね。それだけ筆者の文章が上手ということ
なのでしょう(あたりまえですが)。

物語文を書く作家は、ある程度は自分自身の体験をもとに脚色をして物語を書いている
こともあります。そうすると、ますます、物語文と、自叙伝的エッセイ(随筆)の境界
は曖昧になります。 黒柳徹子の「窓際のトッとちゃん」は、黒柳徹子自身の小学校時
代の出来事を綴った自叙伝的なエッセイです。一方、伊坂幸太郎の「チルドレン」はエッセイではなくて物語です。「窓際のトッとちゃん」にも「チルドレン」にも、障害者との交流についても書かれている一節があります。どちらも、面白い内容で、引き込まれます。一方は、実際に筆者が体験したお話で、もう一方は作り話ですが、小学生の読者にはその区別はつかないと思います。 


結局、物語と随筆は、区別しがたい面がある ともいえます。